ホーム>心陽コラム>生活習慣病とよくある疾患>インフルエンザ>インフルエンザワクチン接種の費用対効果
インフルエンザ

インフルエンザワクチン接種の費用対効果

毎年、集団接種に備えて、契約企業の衛生委員会でインフルエンザの講義をしています。

心陽では、一人一人の体が異なる有機体である以上、ベストな健康維持方法も異なって当然という考え方をしています。

その上で、介入そのものが心身ストレスにならないポピュレーションアプローチを主な手段にしています。

医療行為であるワクチン接種はその視点からは異色な介入であり、講義スタイルのインフルエンザリテラシー浸透のほうが、心陽らしい介入ですね。

どんな介入であっても、まず批判的に検討してみてから、自己選択で行動に移すことです。この手順そのものが最重要であることは常に変わりません。

リテラシーは3段階、まず、自分が理解する、次に相手に伝える、そして批判する、このステップの先に行動変容があるわけです。

リテラシー強化の素材として、いくつかお勧めのページを記載します。

わかりやすく、信用できるのは毎年厚生労働省が出してくれる「今冬のインフルエンザについて」 (2014/15 シーズン) 、そして、国立感染症研究所の諸資料です。

インフル 女医

私はこの2カ所からデータを取ってくることが多いです。

国際派はこちらもどうぞ。

 

インフルエンザワクチン接種のリスクから考えましょう。

まずは医療機関受診や接種料金などの手間とコストです。

それを企業の福利厚生費や心陽の集団接種で解決する方法は個人にとってはアリですが、企業にとってはどれくらい投資の意味があるでしょうか。

まず、目的を考えましょう。社員のインフルエンザ罹患率を下げる、下げることで生産性の低下を避ける、下げることで感染の連鎖を避ける、社員が世間で感染源になるのを避ける、罹患後の症状による社員の身体ストレスの低減などなどがあるでしょうが、まず明確にします。

効果を大きく見積もるのを避けるため、試算には効果の出づらい数値を使います。

実際は研究対象集団の年齢、地域、シーズン(年度)によってばらつきがありますし、顕在感染を受診歴でしか測れないという制限があるので、罹患率は現実の感染率より極端に低く見積もられる可能性が高いです(効果はより大きくなることが予想されます)。

今年、値上がりが予想されるワクチン接種料金は4500円、介入なしの場合の罹患率7%、ワクチンの効果30%、一回受診による検査・治療費が600点、健康保険3割適用で1800円、プレゼンティーズムは抜きにして、アブセンティーズムを3日分とします。自社独立健保組合なら企業コストとして医療費7割とし、有給扱いなら6日分になります。感染=受診=欠勤の仮定です。

従業員数をn人、平均日給をp円とします。

ワクチン接種コスト 4500n円(出張によりアブセンティーズムはゼロと仮定)

接種により減少する患者数 0.049n人

削減できる医療費 294n円

削減できるアブセンティーズム 0.147np円

ワクチン接種コストを有給ではない場合の就業停止(就業規則への明記が必要)とした場合、平均日給が30600円以上なければあわないということになってしまいます。そんな会社は滅多にないですね。

ただし、社員の目線でみると、接種料金が会社負担であれば4500円分のサービスを受け、6000円分の支払いと強制休業を免れるという非常においしい状態ですから、企業の福利厚生に対する評価が高まり、愛社精神が上がることでしょう。

ここでは罹患率を7%と計算していますが(これは実際に発表された研究の罹患率、ワクチン摂取率、ワクチン有効率から計算した最も低い数値です)、学級の過半数が罹患して休校になるなんて報道が毎年ありますし、企業でそれが起こる確率が非常に低くても、絶対に起こしてはならない事態ですね。

 

過半数になれば罹患率は50%以上になりますが、実は、この罹患率をたった1%増やした8%にあげ、接種料金を心陽特価の3080円にして計算し直すと、元の取れる平均日給が国内の平均日給を下回るのです。そして協会健保による接種補助(1500~3080円/人)を利用すれば、最初の仮定でも国内平均日給でおつりがきます。

 

インフルエンザワクチン接種には手間やコスト以外のリスクもあります。穿刺による痛みなどのストレス、血腫、出血、感染のリスク、ワクチンによるアレルギー反応などです。ワクチンには精製卵黄レシチンが含まれますので、過去に卵黄によるアレルギーが明らかな方は注意するべきでしょう。鶏卵アレルギーの方に多い原因は卵白やオボムコイドなのですが、この機会に調べてみるのも一つの手です。(検査後の行動を規定して、予測して検査を受ける例)

エチル水銀系防腐剤のチメロサールを敵視する人もいますが、成人で問題になる量ではありません。心陽ではチメロサールやホルマリン無添加の製剤を使っています。

(チメロサールについてもっと知りたい人はこちら

参考として、医療従事者では必ず打つ人、決して打たない人がいますが、それぞれ持論を持って結論を出しています。医療機関では職員に対し、概ね接種を推奨しています。私自身は毎年打っています。

添付の図はラブレ菌による研究から引用しています。乳酸菌などいわゆる健康食品、バイオジェネティクスの効用を主張しているメーカーもあるようです。

 

企業側のリスクマネジメントとしては企業内パンデミックを防ぐ、社員の衛生配慮義務を果たす、愛する社員を高熱や痛みから守る、全体としての生産性低下を防ぐ、企業努力に共鳴する社員の士気向上などの点から、ぜひ、集団接種をご検討くださるのがよろしいかと思います。その際、接種を強要することはできませんので、ご注意ください。

 

まよったらまず、ご相談ください。

20151116223419.png

 

 

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.shinyo.pro/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/13

ページ上部へ