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お酒は百薬の長・・・・・・ですよね?(期待)

やっぱり、飲酒は控えたほうがいいんですよね?

低炭水化物ダイエットと並んで、よく訊かれる質問です。

不思議と、「タバコはやっぱりやめたほうがいいですよね?」と尋ねられることは少ないです。

なぜでしょうか?

おそらく、「タバコは百害あって一利なし」、「タバコは万病の元」、「今すぐやめたほうがいい」、「やめるのに遅いことはない」、「減らすならやめろ」、「減らすとやめるじゃ大違い」「他人にも迷惑」・・・・・・・・・・・・・などの返答が予測できるからではないでしょうか。

だから、やめると決めたらその方法を医者に相談する人はいても、やめる気がないときはその話題に触れないようにするのが一般的なのでしょう。

しかし、お酒の場合には心のどこかで、「酒は百薬の長です。大いに飲みなさい!!」と医療者に太鼓判を押してもらえそうな期待があるのではないでしょうか。

コラム「酒は飲みたい。肝臓は守りたい・・・・・・」に人気があるのも同じ理由ではないでしょうか。

読者の中には私をご存じの方も大勢いらっしゃると思いますが、そのとおり、私はお酒大好きで、おそらく20年以上、休肝日を肝臓に与えたことがありません。
先に正解をいいますと、このような生活習慣はけっして健康な生活習慣とはいえず、今すぐ改善するべきです。
しかし、正しく立派なコメントはいろんなところで探せますので、やめたくない人を擁護する姿勢で進めましょう(^O^)

アルコール Jカーブ酒は健康によいという主張で必ず引用されるのが「Jカーブ」です。

全然飲まないより、毎日適量を飲んでいたほうが健康によいというエビデンスで、健康の指標は総死亡数、虚血性心疾患、脳梗塞、2型糖尿病など、対象者は先進国の中高年男女です。

男性に関しては多くの研究が、毎日適量をたしなむ人はまったく飲まない人に比べて30~40%心筋梗塞を起こしにくいという結果にいたっていて、これはなんと、強力なコレステロール低下力を持つスタチンに匹敵するような効果です。

一方で健康の指標を高血圧、脳出血、脂質異常、乳癌などに求めると、飲めば飲むほど悪影響がある正比例に近い関係が得られます。

高血圧と脳出血はその2つが正比例の関係にありますが、高血圧と虚血性心疾患、脂質異常と虚血性心疾患、そして高血圧と脳梗塞も正比例の関係にあることに注目するとますます酒がよいような気がしてワクワクしますよね。

乳癌 飲酒 葉酸

ワクワクの前に女性ではHDLコレステロールを上昇させ血栓を防いで虚血性心疾患を予防する男性と同じ恩恵がある一方で、たとえ適量でも飲まない人より乳癌が20~25%増えてしまいます。

これについての対策は葉酸摂取で、飲酒がない、あるいはごく少量の女性と飲酒習慣のある女性を比較すると、葉酸摂取量が増えるほど、特に飲酒習慣のある女性では乳癌のリスクが減り、1日600㎍以上の摂取では飲酒習慣のある女性のほうが乳癌のリスクが減るという結果が出ています。

お酒の1単位(純アルコールにして20g)

ビール (アルコール度数5度)なら 中びん1本 500ml
日本酒 (アルコール度数15度)なら 1合 180ml
焼酎 (アルコール度数25度)なら 0.6合 約110ml
ウイスキー (アルコール度数43度)なら ダブル1杯 60ml
ワイン (アルコール度数14度)なら 1/4本 約180ml
缶チューハイ (アルコール度数5度)なら 1.5缶 約520ml

 

それではやっぱり飲んだほうがいいんですね!! と前のめりになりますが、Jカーブについてよく考えてみますと、まず、その酒量がアルコール15g程度であることを気にしなければなりません。
最もありがたい研究では1日23gが最も健康なので、それを引用しても、いわゆるお酒の1単位程度です。

ビール500mlって、乾杯用ですよね??
そこから、ワイン1本飲んじゃうことってよくありますよね?? (私だけ?)

毎日飲んでいるのに、毎日ビール1本でやめられる中年男性をイメージしてみましょう。
お酒を飲む楽しみもわかる、お酒を飲む経済力もある、体のことも考慮している、きちんとつきあいもできる、正しい生活習慣、自制心がある・・・・・・・・・・・・・・・・・・そりゃあ、きっと、この人は健康ですよね。

こういう飲み方で、やめたはずのタバコも飲み会で再開、酔っ払って暴れまくり、社会的信用どころか友情や夫婦の絆まで崩壊、飲み代ほしくて借金・・・・・・・・・・・・みたいな風景は浮かんできません。

ある意味、ちゃんとしている人が健康という当たり前な結果を示しているに過ぎません。

また、体調が悪いとか、ほかに病気がある人は、それが原因でお酒を飲めません。
Jカーブは見方によって、飲まない人のほうが不健康と捉えられますが、そうではなく、不健康だから飲めない可能性が高いのです。

さあ、どっちの味方だかわからなくなってきましたが、酒を飲んでも健康な人が増えれば増えるほど酒の地位が上がることは間違いがありません。

酒を愛する私たちは酒の地位向上のため、酒を飲みながらも周囲に迷惑をかけない、そして健康行動を心がけることをいっそう気をつけ、力づくても酒は健康にいいという評価を勝ち得ましょう!

あたりまえですが、楽しくない、おいしくないなら飲まないこと。
もうやめようと思ったらやめること。
無理して飲むのは酒にも失礼です。

お酒を楽しみたい皆様に2点だけ忠告です。
皆様の体を守るため、そしてお酒を悪者にしないため、気をつけていきましょう。

①度数が高いまま飲まない。水を飲む。

アルコールにはいろいろな害がありますが、ひとつは口に入れたときにダイレクトに接触する粘膜への物理的な影響です。
体の中に入ってからの血中濃度と関連する問題点だけでなく、同じ量を飲んだとしても度数の高いものをジャバジャバ入れるのはよくありません。
飲酒は血管内脱水を起こすので、お水を飲むことが非常に重要です。
液体なので、水を飲めといっても、ピンとこない人が多いのですが、アルコールの代謝にはともかく大量の水が必要なので、いくらでも水を飲まないといけません。
しかし、今の主張はそのための水ではなく、直接接触の濃度を下げるための希釈ですから、チェイサーを飲むなというわけではなく、チェイサーを飲むのと同時に、やはり非常に度数の高いお酒をそのまま飲むのは避けてほしいのです。
といっても、度数の高いお酒をちびちび愛好することに幸せを感じる方もいらっしゃるでしょう。
そこに飲酒の理由のすべてがあるような人は念頭に置くだけでかまいませんが、どっちでもいいけど強いまま飲んでいる人も多いと思うので、後者の場合は薄めましょう。
脱水を防ぐために水を飲み、直接の粘膜障害を防ぐために希釈します。

②赤くなる人は飲まないほうがいい。

お酒を飲んで赤くなる人はアルコールの代謝の際に必要な2型アルデヒド脱水素酵素が欠損している場合があります。
飲酒による上部消化管(咽頭、食道、胃)がんの発生リスクが大きいので、やめたほうがいいでしょう。

いつも楽しく、おいしく、生活に支障を来さず、皆に好かれ、薄めて飲み、水分補給し、顔も赤くならず、電車の床で眠ったりせず、翌朝もしゃきっと起きて、日中の仕事のパフォーマンスも最大限に発揮できるすばらしい皆様は、ぜひ今後も飲酒文化の発展に尽くして下さい。

まんがいち、二日酔いがきつい場合には点滴しにいらしてください。

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