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アレルギー検査 IgEとIgG

VIEW 花粉症 アレルギー性鼻炎

花粉症シーズンまっさかり、一番飛散量の多いときです。

症状に合わせて医療機関で処方してもらうのが、賢い対策だと思います。

あまり、専門性にこだわらなくてもかまいませんし、診療科による処方薬の制限はありません。

ときどき、内科だから目薬は出ませんよね? なんて尋ねられますが、何でも出せます。

処方料金は回数と種類で決まるので、まとめたほうが自己負担分も医療費総額も減らせますよ。

1度に他項目を調べられるVIEWアレルギー検査の項目が来月より36項目から39項目に増えます!!!

今回、追加されるのは、このコラム下段にある36種類に加えて、バナナ・豚肉・オオアワガエリです。

この機会にぜひ、検査を受けてみて下さい。

 

アレルギー検査について教えていただきたいことがあります。

友人が先日こちらの検査を受けました。

96項目もの抗体検査ができてスゴいなぁ、と思うのですが、お値段が28,000円とお高めです…(-_-)

先生のクリニックでも抗体検査をされていたかと思うのですが、内容および価格は、こちらの検査と比べてどのような違いがありますでしょうか?

本日のご質問はこちらです。

そして、私の取り急ぎのお返事が以下でした。

以前のブログ、保護者は77%、あなたは? はこちらです。

点数は検査料が14300円、診断料が1440円、それに初診だと初診料2880円の18560円です。
保険が利用できるので負担額は6350円です。
ご提示の検査と大きく違う点はIgGではなくIgEで見ることです。
IgG検査は国外で行います。取り扱っているクリニックもありますが、日本ではあまりにメリットがなくてどの検査会社も手を出していませんので国内検査はありません。

ほとんどのアレルギーは交差性があること、単項目で検査すると高額になることから、まずはVIEW36を受けるのが最もリーズナブルな選択肢だと私は思っています。
30000円の検査をやりたいとおっしゃる患者さんもいらっしゃいましたが、おすすめしませんでした。ちなみに1種類の項目の検査料は1100円なので、25300円もオトクですね。

ご質問者の反応です。

金額(絶対額)が負担というよりは、その額に見合う結果が出るかどうかを重視しています。ですので、IgGとIgEの違いや交差性についてもう少し教えていただいてから、どちらを受けるか判断したいです。

すばらしいじゃないですか!!

こうやって、自分の消費する医療を選択していくということは社会人にとって非常に重要なことです。

それならばがんばって、IgEとIgGを説明しましょう!

まずは共通項のIgですが、これは immuno- (免疫の)globulin(グロブリン・・・タンパクの名前)です。

グロブリンというのは血漿タンパク(血液中を流れるタンパク)のうち、アルブミン以外のものでして、私たちは血中のタンパクのうち、それぞれの絶対値だけでなく、A/G比(アルブミン/グロブリン比)をみます。

そのグロブリンのうち、免疫に関わるチームが Ig:免疫グロブリン で、IgG、IgA、IgM、IgD、IgEの5種類があり、そのうち最も多いのがIgGで免疫グロブリンの80%を占めます。(IgAは10%、IgMは5~10%)(IgGには1~4のサブクラスがあります)

さあ、勘のいい人なら、この時点でうっすらスクリーニングの意義に疑問を持ち始めたのではないでしょうか。免疫グロブリンは抗原刺激を受けたB細胞が産生するのですが、IgGが血中に漂っている状態はさほど特殊じゃないわけです。IgGの受け持ちは、ざっくりいうと細菌ですが、世の中には細菌がものすごくいるので、たいてい、何を食べても細菌は入ってきます。

免疫グロブリンの検査=アレルギーの検査と思う方が多いと思いますが、普段、我々が「アレルギー」と呼んでいる反応はIgEを介する即時型アレルギーです。

アレルギー 漫画

IgE抗体は一緒に血管の中を流れる好塩基球や肥満細胞と結合し、アレルゲンに出会うとヒスタミンやロイコトリエンなどの物質を放出し、それにより炎症を引き起こしたり、組織にダメージを与えたりします。

通常濃度は非常に低く1㎍/ml以下です。

アレルゲンに反応するものなので、単純にIgEを測定しても意味がありません。

そこで登場するのがRAST(radioallergosorbent test)です。

これはアレルゲンのほうから見ているので、それぞれのアレルゲンにIgEがどれだけ反応するかを確かめることができます。乱暴にいうと物質に血液をかけてどれくらいIgEが産生されるかを見ます。

この方法が登場するまでは、アレルゲンっぽいものをアナフィラキシーの危険を犯して直接投与するというふざけた方法しかなく、検査なのか虐待なのか博打なのかわからない有様でした。
アナフィラキシーショックが起きたときに対応できないようなクリニックで実際にされていたのは信じられません。医の倫理にもとる検査です。

ところで、私たちだって目隠ししてたら何を食べたかわからないくらいで、いろんなヒントを総合して相手を見極めるわけですから、IgEだって、アレルゲンの全体像を完璧に見極められるわけではないんです。だから、特徴的な構造を標的に反応するわけですが、やっぱり似たもの同士はいるわけで、IgEはうっかりアレルゲンに似たものにも反応してしまいます。わかりやすさのため多少非科学的な表現にはなりますが、アレルゲンが増えて、IgEが増えて、となると見つけなければいけない構造も増えて、こんがらがって、どんどんアレルギーがアレルギーを生んでしまうような混乱が起こります。

何かにひどいアレルギーがある場合、他にもアレルギーがある状態って思い浮かびますよね。

たとえば、ラテックスはトロピカルフルーツ(キウイ、マンゴ、バナナなど)との交差性が指摘されています。ラテックスは天然ゴムですから、トロピカルな植物の一種なんですね。手術で使用する際など、本来、外界のものとは一切接触するはずのない組織に直接ラテックスが触れるので、排泄されることもなく、ずーっとそこでアレルゲン活動をし続けてしまいます。手術前の調査でトロピカルフルーツ症候群が疑われた場合、以前はラテックスフリーで手術をしていましたが、最近はRASTができるので便利です。

そのRASTをラテックスを含めて36種類やってしまうのがVIEW36アレルギーテストです。

手軽さ、安全性、価格を考えるとまずこの検査を受けて、その結果を見てから次の検査をするのかしないのか、どのような行動変容をするべきかを考慮すべきだと思います。

一時期、米国で抗アレルギーダイエットが大流行しました。
このとき、96項目のIgGテストを用いて多くの食べ物の摂取を中止し、栄養障害による有害事象を引き起こす人が続出しました
そのため米国では多くの学会が警告を発表しました。そのうちのひとつがこちらです。

日本でも小児アレルギー学会が警告しています。

自分が苦手なのかもしれない食物を意識的に摂らないというのは健康行動ですからお勧めします。

もしview36で何も出なければ、IgGをしてみることもよいかもしれません。

RASTの見方は次のようになっています。

クラス

UA/m

区分け





100-
50.0-99.0 
17.5-49.9
3.50-17.4
0.70-3.49

陽性

0.35-0.69 擬陽性
-0.34 

陰性

5,6クラスなら避けたほうがいいでしょう。私は3までは様子見でよいと思っています。

下記に36項目とIgGの96項目を示します。

アレルギーテスト 項目のサムネイル画像

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IgG項目

■乳製品 カゼイン、チェダーチーズ、カッテージチーズ、牛乳、ホエイ(乳清)、ヨーグルト

■フルーツ リンゴ、アボカド、バナナ、網メロン、チェリー、ココナッツ、赤ブドウ(ミックス)、グレープフルーツ、キウイ、レモン、マンゴー、オレンジ、パパイヤ、モモ、パイナップル、いちご、スイカ

■ナッツ・穀類 アーモンド、キドニー豆、グリンピース、大豆、さやいんげん、そば粉、カシューナッツ、トウモロコシ、小麦グルテン、緑豆、オートムギ、ピーナッツ、ピスタチオ、玄米、白米、ライムギ、ゴマ、クルミ、全粒小麦

■野菜 筍、もやし、苦瓜、ブロッコリー、キャベツ、にんじん、カリフラワー、セロリ、きゅうり、ナス、ニンニク、昆布、リーキ、レタス、マッシュルーム、オリーブ(黒)、タマネギ、ピーマン、サツマイモ、ジャガイモ、かぼちゃ、ほうれん草、トマト

■肉類 牛、鶏、卵白、卵黄、ラム、豚

■魚介類 あわび、ハマグリ、タラ、カニ、イカ、カキ、バラフエダイ、ホタテガイ、サーモン、シーバス、エビ、マグロ

■スパイス カレーパウダー、しょうが、マスタード、黒胡椒、チリ(カイエン)、バニラ

■その他 カカオ、さとうきび、コーヒー、蜂蜜、製パン用イースト、醸造用イースト

 

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