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医師の働き方改革 pros and cons

酒酔いの医師が、手術室に入ってきたらどう思う? 医師の働き方問題は、私たちの安全問題でもある

市川衛氏のブログを読んで、うーん、やっぱりそろそろ避けては通れない話題だなあ、と考えた私です。

つい最近は別のFB投稿で知ったある開業医の真実、AIを入れて効率が上がった喜び(自慢?)をSNSで叫びたくて平気で従業員の過重労働常態化をアピールしてしまっていましたが、何にも気づいていない様子。アレを見た労基署にがさ入れしてほしかったけど。

NHKスペシャル 睡眠負債

ブログの中では睡眠不足の医者は酒飲んでいるくらいパフォーマンスが落ちる、というデータが出ていました。これはほろ酔いと長時間労働を比較したものですが、先日のNHKスペシャルでも引用されていた6時間睡眠で酩酊状態になるという研究が有名です。

睡眠とパフォーマンスの関係を示した研究は非常に多いのですが、過重労働とパフォーマンスのダイレクトな関係となると意外に研究はありません。まあ、疑いようなく過重労働は睡眠時間を減らしますし、夜中、勝手にゲームしてて寝てなくてパフォーマンスが落ちている従業員と、会社のために働いていてその結果睡眠時間が減ってパフォーマンスが落ちている従業員と一緒にしちゃうのはまずいですよね。

睡眠 酩酊聖路加国際病院は勤務医の長時間労働を抑制するため、土曜日の外来の診療科目を減らして、患者さんも混乱している様子。信頼できる、小児科も産科もある、大きな病院が大都心で土曜日外来してくれるのは、ありがたいものですよね。

労基署も仕事だからルールに則って、聖路加と同規模の医療機関なんてほぼすべて立ち入りの対象になっちゃう。見せしめという人もいるけど私はそうは思わない。それでも今回の聖路加の判断に対し、医者なのに病院なのにひどい!という感情的な反応をする患者さんが少なくないのも確かで、そういう文化がある限り規制を厳しくするしか医療従事者を守る手立てはなくなっちゃうよね。

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ちょっと前の映画なんかではよく開業医に一升瓶の差し入れをする場面がありました。学生だった頃、そういう習慣ができたのは、酔っ払っていてでもいいから、先生に病院を開けていてほしいという地域の人の想いからだったと聞いたことがあります。

当然と言えば当然なのかもしれませんが、病院の飲酒の規制は禁煙より先に激しく行われていて、院内でちょっといっぱいやることはなくなりました。

市川氏のコラムでは医者が酔ってたら訴えたくなるよね?とありますが、そんなものなのでしょうかねえ。

酔っていれば酔っていると匂いや顔の赤さなどでわかりますが、もう4日間帰っていないかどうかはわかりません。初めて会うわけだし、こっちも具合が悪くてテンパってるから、医者がどれくらい寝てるかなんて想像つきませんよね。

コラムにある応召義務がほんと、曲者で、酒に酔うのもそうなんですが、このルールをどうにかできればよいですよね。

保険診療では時間外や深夜、休日料金がありますが、医者の給料にはあまり反映されていない気がします。労働の常識を知らない医者にも非はありますが、もう少し現実味のあるルール展開が必要ですよね。

2017625225251.jpg結局のところ、市川氏が書いておられるように、それぞれがまず「じぶんごと」として考えることが重要ではないでしょうか。患者さんはもちろん、むしろ私は医者に言いたいのです。

様々な制度も医者の働き方改革を激しく阻んでいます。

また、医者にしか許されていない医療行為の中には医者にしかできないことはむしろまれで、AIでも医者以外の従業員でも充分に代替可能な業務が数多く含まれています。

一般企業の長時間労働問題と同じですが、医師不足と医師の働き方改革というトレードオフの関係にある2つの問題は、ただ大声で叫ぶだけでは解決しません。医師の働き方改革と医師の充足を同時に実現するために国はこういう絵図の元、こういう計画を立てており、現在はこの段階である。だからこそ、我々を信じて、ここは泣いてくれ、という、まあ、まさに受動喫煙問題や長時間労働問題と同じようなアプローチを必要としていると感じます。

受動喫煙 ビーガンと受動喫煙

 

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