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睡眠・覚醒・生産性

健康経営戦略としての睡眠時呼吸健診と事後措置

HEALTH and PRODUCTIVITY

従業員の健康と「儲け」を天秤にかけるなんて下品なことだと考えてしまう経営者が多いかもしれませんが、儲かる会社に勤めていることは従業員の健康に大いに寄与することです。

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健康だから働くという前提による「健康労働者効果」という産業保健部門ではメジャーな研究バイアスがありますが、一方で、働いている人ほど健康であるというエビデンスもあります。自社の価値を上げることは社員にとっては何よりの福利厚生です。大手を振って儲かる経営戦略を練りましょう。

コストをかけて従業員の健康リスクをケアすることで、医療費や薬代に関しては投資額の3倍程度の減少が見込めます。エビデンスとしては1ドルの投資額当たり2.3ドル(1)、あるいは3.27ドル(2)という数値が知られています。同額の投資で同時に節約できるアブセンティーイズムは2.73ドル(2)であり、医療費とアブセンティーイズムだけでROIは6倍となります。その上、プレゼンティーイズムはアブセンティーイズムの4~15倍ですから、従業員の健康への投資は20倍以上のリターンを企業に約束してくれるものなのです。

(1)Health and Productivity as  Business Strategy: A Multi-Employer Study.; Loeppke R., JOEM 2009
(2)Workplace Wellness Programs Can Generate Savings.; Baicker K., Health Affairs (Millwood) 2010

睡眠と生産性の関係

睡眠の質に満足していて不眠の兆候が一切ない社会人は、日本では40%もいません。15,000人以上の調査によると39.7%という結果が見えました。(3~5)

いびき

一方で自覚的なパフォーマンスには眠りに満足していない人とそうでない人の間に3割以上の解離が見られました。(3)

産業医として勤務中にいねむりをする社員の面談を求められることがありますが、多くの場合、日中の眠気をなんとかしたくて病院に行き、たくさんの睡眠薬を処方されています。

以前もお伝えしたように、日本では諸外国と比較して非常識なほどの眠り薬が処方されているだけでなく、不眠の対処法について誤った情報があふれかえっています。(4)ひょっとしたら、誤った情報の出所は、大量に眠り薬を処方する病院なのかもしれませんし、たとえばアメリカの企業は従業員へのドラッグチェックを入念に行なうことで、睡眠薬に依存するパフォーマンスの低い従業員を雇わないだけでなく、適切な医療を行なうように医療機関を育ててもいるのかもしれません。

日本では「お医者さまにモノを言うなんて」と尻込みする経営者が多いようですが、まずは「お」と「さま」と両方つけるのは「疲れ」だけで充分で、経営者がモノを言わなければ、他に誰が、従業員に替わって日中のパフォーマンスを落とす愚に異を唱えられるか考えてみてください。業務上のパフォーマンスが落ちていれば、プライベートでのパフォーマンスも健康も阻害されてしまうんです。

睡眠時呼吸健診と事後措置

たとえば日中の眠気が睡眠時無呼吸症候群による不眠によるものだった場合、あるいはそれを疑われずに重ねて眠り薬を飲んでいた場合、治療によって間違いなく30%はパフォーマンスが上がるだけでなく、生活習慣病、そして生活習慣病を原因とする致死的なイベント、がん、精神疾患などなど多くの忌まわしき不健康を予防することに繋がります。

いねむり従業員全員にスクリーニングとして睡眠時の呼吸をチェックする検査をする場合は、健康保検は使えませんが、当然、福利厚生費として計上できます。

すべての健保はコラボヘルスを国から推奨されていますから、声をかければ費用の一部を負担するでしょう。

企業の中には高BMIの社員にのみ体重計や万歩計を渡すなど、一部の社員にのみ提供する健康支援も福利厚生費にしてしまっている場合があるようですが、そのような場合は現物支給になりますのでご注意下さい。

治療の不要な社員も含め、睡眠中は少なからず呼吸の異常が起こり、低酸素血症が発生していますから、その結果を見ながら睡眠に関するセミナーなどをすると社員の食いつきとハラオチが違います。

全員が同じ検査を受けるのですから、ストレスチェックと同様に集団分析をしてもいいでしょう。不眠は精神疾患の原因になることが明らかになっている以上、全社でできる積極的なメンタルヘルスプロモーションとして睡眠をよくしていくことは非常に有用です。
健康になればパフォーマンスが上がり、パフォーマンスが上がれば健康になることがわかっている上、パフォーマンスも健康も向上するよい睡眠を企業がとりあげるのは当たり前です。
さまざまなヘルスプロモーションプログラムがあるなかで、弊社APP(Awakeness Promotion Program)はまさにベストバイのプログラムです。

また、治療が必要な従業員には保険診療を適用してもいいですし、それこそ現物支給として治療の提供を検討してもよいでしょう。弊社のパッケージによる試算では、全員に検査、検査後セミナー、そして要治療者への治療支援を行なっても数ヶ月でリターンが上回ります。もちろん、もともと賃金の高い企業では、回収までの期間がより短くなります。

いねむりしてしまう社員を「眠るな!」と叱っても、産業医面談を行なっても、生産性は上がりません。企業の義務として従業員の健康と生産性を向上しましょう。

(3)不眠に関する意識と実態調査 
(4)「睡眠の質」への満足度
(5)不眠に関する意識調査
 

 

 

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