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ポジティブ大作戦で炎症マーカーが減少

A 6-week worksite positivity program leads to greater life satisfaction, decreased inflammation, and a greater number of employees with A1C levels in range

年が明けてからJOEMにアクセプトされたばかりのホヤホヤのホヤの研究のご紹介です。

6週間のポジティブ大作戦で人生の満足感が増えて、炎症が減って、糖尿病の傾向も減ったという驚くべき素晴らしき結果です。

 HeartMath's Heart Lock-In

目的)6週間のポジティブ大作戦が従業員の心血管系の炎症、血糖値、コルチゾル、デヒドロエピアンドロステロン、そして人生満足感に与える影響を明らかにする。

方法)作戦の前後で採血検査と質問紙への回答を行なう。63人の従業員が参加し、10種の心血管系炎症マーカーを調べた。ポジティブ大作戦はイメージガイドで行なわれ、ありがとう作戦、ハートロックイン呼吸法作戦、ヨガストレッチ作戦の3つの介入が含まれる。

結果)作戦後、人生満足感と10種のうち7種のバイオマーカーが改善した。改善したのは、高感度CRP(-27%)、HbA1C(-1%)、血糖値(-2%)、ミエロペルオキシダーゼ(-5%)、炎症性酵素リポタンパク質関連ホスホリパーゼA2(-9%)、そしてデヒドロエピアンドロステロン(1%)で、コルチゾル、超悪玉コレステロール、酸化LDLコレステロールには変化が認められなかった。

結論)6週間にわたる職場のポジティブ大作戦で気分がアガると、従業員の人生における満足度が高まり、血糖値が下がり、炎症が抑制されて、心身ともに健康になる。

ストレスと炎症

炎症という表現はわかりづらいかもしれませんので、猛烈に雑に説明すると、およそ体の中で起こっている悪いことは、ザックリ言って全部、「炎症」です。

いつも通りに想うところをSNSに投稿しているだけなのに、ときどき起こってしまう「炎上」にも似ているかもしれません。言葉もなんとなく似ています。小さいレベルでは毎日のように起こっているけれども、まれに激しいレベルになると命を脅かすこともあります。

カラダが平穏な生活を維持しようとしているのに、なにかその穏やかな生活を脅かすような状況が起こると、そうした邪魔者を排除しよう、やっつけようとして体の中では小競り合いなり大戦争なりいろんな諍いが起こります。

この諍いが炎症で、痛かったり腫れたり熱くなったり赤くなったりすることが多いです。

ストレスが体に悪い、ストレスが免疫機能を妨げる、こんなことを聴いたことがあると思いますが、ストレスも体内の静かな生活を邪魔する騒音なので、ストレスに対抗するための諍いが起こります。

ストレス

ストレスに出逢ったカラダは臨戦態勢として、ストレスに打ち勝つ戦闘モードに変わります。火事場のバカ力という言葉がありますが、まさに人は、どんな穏やかな性格な人であっても、そのような生物的に血気盛んなモードを有していて、そのときには副腎からアドレナリンやコルチゾルなどストレスホルモンがドバドバ出てきて、まさしくギンギラギンな状態になります。

実は血中のアドレナリンを測るのは難しくって、アドレナリンが異常に高い病気を診断する際には尿中のアドレナリンを測ります。一方でコルチゾルは穏やかな日々においても毎日朝早くからパトロールをしていて、唾液でも測れます。アドレナリンがぐわっと増えるのは、健常な場合は抗ストレス下のみですが、コルチゾルの場合は実際に直面するストレス以上に日内変動に左右されるので、こうした研究の結果を見るのにふさわしくはありません。

コルチゾル

そこでデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)との比をみることが多いのですが、DHEAは更年期の女性で非常に不安定になります。今回の被験者は80%が女性だったために、コルチゾルとDHEAで結果は出ませんでしたが、ポジティブプログラムがストレスの軽減に役立っていないことにはなりません。

いやむしろHbA1Cや炎症マーカー、人生の満足感をみるだに、間違いなく抗ストレス効果を発揮してくれたと言い切っていいでしょう。

HbA1Cについても6週間後の計測ではなく、赤血球の寿命が120日なので2~3ヶ月後の計測が望ましいというリミテーションもあるでしょうが、6週間で結果が出たのだから、それでいいじゃん!という気もします。
 
職場でポジティブ大作戦を行なうことはきっといいに決まってる!と皆さんは信じていらっしゃると思いますし、私も信じています。
それに対してなにか検証する必要もないと思うし、もともと健康な人がより、心身社会的に健康になることを医学的に確かめる方法ってほとんどないんです。
今回は押しも押されぬ生体マーカーで健康への好影響を確かめたという点ですごい結果が出たと思います!
高感度CRPは制度上の失敗で、非常にお得な検査になってしまっています。
検査センター泣かせではありますが、気軽にスクリーニングに使用してほしい優れたマーカーです!
 
嬉しかったのは恩師イチロー先生の研究が4本も参考文献に載っていたこと!
 
 
 

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