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行動科学的ヒント

仕事で健康になる好事例

 

Facebookで共有したところ、反響が大きかったので、こちらでも紹介します。

20歳時からの体重

フリーペーパーの健康関連記事の監修をしました。

最初の記事は「隠れ糖尿病は健診でもわからないので、病院に行ったほうがいい」などという、本来の患者を邪魔するムダな受診を煽りそうな内容だったので、「これでは、読者の不安を利用して非社会的な行動を促しています。もっと普通の読者が健康的な行動を取れるような内容に変えましょう」と、さまざまな資料を提供し、細かく解説をしました。

渡した資料にもよく目を通して、しっかりと内容を修正してきたので、最終稿にはほとんど手を入れませんでした。

そしてできあがった冊子を届けに来た担当編集者の姿にビックリ!!

彼は特にやせるつもりもなく、私の渡した資料を見て、
「こんなに砂糖が入っているのか!」
と驚いて、甘い市販飲料の摂取をやめただけで、なんの苦労もなく12kgの減量に成功。

減量による糖尿病の寛解

やせて見た目がかっこよく若返ったこと以上に嬉しいのは、苦しんでいた睡眠時無呼吸症候群と足の辛い痛みが解消したことだそうです。

もともと犬の散歩と仕事で毎日20,000~25,000歩歩いていたものの、足が痛いので犬の散歩にも苦痛が伴っていたとか。

今では痛みがないので、毎日の散歩が楽しくなり、散歩の性か無呼吸の解消のせいか日中のパフォーマンスが目に見えてアップ、趣味のバイクの走行距離もぐーんと伸びたそうです。
一番喜んでいるのは犬かもしれません。

今回は予期せぬことでしたが、行動変容を意図的に起こすことは可能です。

職場のさまざまなヘルスプロモーションプログラムも最終的な行動変容をイメージするべきです。
たとえば、がん検診などのヘルスチェックによって早期発見・早期治療につなげたいのなら、有所見者がその後、自ら医療機関に行くように仕向けなければなりません。

前回のコラムで示したように、仕事の内容は同じままでも、業務を通じて健康を獲得させる設定は確実に可能です。

ウェルビーイングを得るために、最高の環境、最適な設定を整えるのは経営者の責任ですが、その設定の中で、従業員自らが行動してはじめて、成果が出ます。

従業員は家畜ではありませんから、ただ脂が多くなればいい、うまみが増えればいい、というわけにはいきません。
人間はもっともっと無限に複雑な可能性を秘めています。
彼らの中に潜んでいる可塑性、ウェルビーイングやキャリアの強みは、最適な環境の中でみずから行動することによってはじめて花開くのですから、たとえば温度湿度を整える、照度を調節する、植物を増やす、癒しの音楽をかけるなんてことをして、やった気になっていては足りません。
そのような環境で心拍数が0.3%下がったという研究や「緑があるほうがいい」とアンケートで答えた人のほうが多かったからといって、ウェルビーイングやキャリアが上がるかどうかはわかりません。

よい環境とはその環境の中から、自分のウェルビーイングとキャリアを高める行動に移せる環境です。
科学的に理想的な条件は、あくまで平均であり、すべての従業員にとって快適とは限りません。
計算で出た人間工学的な姿勢や作業スピードなども、ひとりよがりに盲信してはいけません。
人がポテンシャルの能力を醸成し、爆発的に成長する化学反応を起こす条件はそれぞれ異なります。
脂が増えるのでも、うまみが増すのでもない、まだ誰も知らない別の強みを従業員それぞれから、彼ら本人の行動によって引き出すことを目指しましょう。
そして自ら行動して獲得したウェルビーイングとキャリアこそが、彼らに体化される人的資本となり、まさに社内の総資本を増大させるのです。

監修記事はこちらからダウンロードできます.pdf

陽だまり

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